薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

鉄剤の違い

処方頻度が高い鉄剤、フェロミアとフェロ・グラデュメットの比較まとめ。 // *一般名 フェロミア・・・クエン酸酸第一鉄(有機鉄) フェロ・グラデュメット・・・硫酸鉄(無機鉄) *作用 作用はどちらも鉄として吸収され、ヘモグロビンの生合成に利用され…

カルシウムを多く含む生薬

以下の生薬はカルシウムを主成分とするため、一部のニューキノロン系抗菌薬などの多量のカルシウムが効果に影響する薬との併用は、2時間以上服用間隔を空けるなどの注意が必要。 // *カルシウムを主成分とする生薬 ・牡蠣・竜骨・石膏 *カルシウムと併用が…

潰瘍性大腸炎に対するコレスチラミンの有効性

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患(IBD)に対する、コレスチラミンの有効性が示唆されている。 // *作用機序 胆汁酸が多量に存在する回腸では、炎症性サイトカインの産生や酸化ストレスが高まり、炎症反応を促進することが示唆されている。 その…

下肢静脈瘤に対する利尿剤の効果

利尿剤は体内の水分を尿として排出する作用があるため、足のむくみに対して処方されることがある。 しかし、下肢静脈瘤や静脈還流障害などによる浮腫に対する長期的な効果は期待できない。 // *利尿剤の長期的な効果が期待できない理由 利尿剤により血流量…

ポラキス錠とネオキシテープ

ポラキス錠とネオキシテープの有効成分はどちらもオキシブチニン塩酸塩。 膀胱平滑筋のムスカリン受容体を拮抗的に阻害することで、過活動膀胱の症状を改善する。 ポラキス錠で問題となる副作用の軽減を目的に、ネオキシテープが開発された。 // *副作用の…

腎機能低下と骨粗鬆症

以前は透析を受けている骨粗鬆症患者に対して、ビスホスホネート系製剤やSERM、RANLK阻害剤などの骨吸収抑制薬の使用は推奨されていなかったが、近年では、骨吸収抑制薬は骨量を増加させ、骨からのリンの遊離を抑制することから、投与が推奨されている。 // …