薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

[新薬]リベルサス錠

*一般名 セマグルチド(遺伝子組換え) *規格 3mg / 7mg / 14mg *適応症 2型糖尿病 // *用法・用量 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。 ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1…

糖尿病とラジレス錠

ラジレス(アリスキレン)は、直接的レニン阻害薬で高血圧の治療薬。 ACE阻害薬またはARB投与中の糖尿病患者には禁忌となっている。 添付文書 禁忌項目より一部抜粋 アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与中の糖尿病患者…

ACE阻害薬からエンレストへの変更

エンレストの有効成分は、ARBのバルサルタンとネプリライシン(NEP)阻害薬のプロドラッグであるサクビトリルを、分子量比 1:1で含有する複合体。 服用後は速やかにバルサルタンとサクトビルに解離し、それぞれ心不全の治療効果を発揮する。 // *ACE阻害薬…

オキシコンチンTR錠とオキシコドン徐放錠NX

オキシコンチンTR錠とオキシコドン徐放錠NX「第一三共」は、どちらも乱用防止を目的に開発されたオキシコドン徐放性製剤。 オキシコンチン徐放製剤は1錠あたりのオキシコドン含有量が多いため、錠剤からオキシコドンを抽出し、注射や吸入などの方法で乱用さ…

ミカムロからミカトリオへの切り替え時の注意点

ミカトリオ配合錠は、テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg、ヒドロクロロチアジド12.5mgを配合している高血圧治療薬。 ミカトリオ配合錠は、ミカムロ配合錠BPにヒドロクロロチアジド12.5mgが追加されているだけであるため、ミカムロBPで降圧効果が不十分な…

口内炎にアロプリノール

抗がん剤の副作用の1つに、口内炎が挙げられる。 抗がん薬による口内炎は、抗がん薬による直接作用と白血球減少に伴う口腔内の局所感染によって起こると考えられている。 予防方法として口腔内を清潔に保つ(口腔ケア)、口腔内の冷却、口腔内の乾燥防止、禁…

胃切除後に処方されるα−GI

胃切除後の患者にα -グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)が処方されることがある。 これは胃切除後のダンピング症候群を改善するため。 // *ダンピング症候群とは ダンピング症候群とは、胃切除した患者で摂取した食物が急速に小腸に流入することで起こる症状のこ…

エフピーからアジレクトへの切り替え

エフピー(セレギリン)とアジレクト(ラサギリン)はどちらも選択的MAO-B阻害薬で、パーキンソン治療に使用される。 エフピーからアジレクトへの切り替え、またはアジレクトからエフピーへの切り替えの際には、少なくとも14日間の間隔を置かなければならな…

CKが上昇する要因

クレアチニンキナーゼ(CK)の上昇と聞くと、薬剤師としては第一に薬の副作用による横紋筋融解症を疑うかもしれない。 しかし、横紋筋融解症以外にもCKが上昇する要因は数多くあるため、“CK上昇⇒ 横紋筋融解症⇒ 服用中止”という短絡的な考えは避けるべきであ…

GLP-1の作用

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は小腸から分泌されるペプチドホルモンで、インクレチンの一種。 インクレチンとは、食事の摂取により消化管から分泌され、膵臓β細胞に作用してインスリン分泌を促進する消化管ホルモンの総称。 GLP-1は、2型糖尿病の治療薬…

トルリシティ皮下注による下痢

トルリシティ(デュラグリチド(遺伝子組み換え))は、GLP-1受容体作動薬で2型糖尿病の治療に用いられる。 トルリシティ投与により、重篤な下痢が引き起こされる場合がある。 // *機序 GLP-1は消化管に作用し、消化管運動低下や胃内容排泄遅延を引き起こすこ…

ゼローダによる手足症候群

経口抗がん薬のゼローダ(カペシタビン)の特徴的な副作用として手足症候群が挙げられる。その症状は対策により予防・軽減することが可能であるため投薬時・服用後のフォローが重要。 // *手足症候群とは 手足の皮膚の細胞が障害されることで、手足の感覚異…

乳糖不耐性に使用できる整腸薬

乳糖不耐性は、乳糖(ラクトース)を分解するラクターゼの欠損や活性低下が原因で、腹痛、下痢、嘔吐、放屁などを主症状とする。 分解されずに大腸内で滞留した乳糖によって引き起こされる、大腸内浸透圧の上昇や腸内細菌叢を介するガスの生産過多が原因と考…