薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アニサキス症に対する正露丸

アニサキス属線虫の幼虫が寄生する魚介類を食した際に、消化管アニサキス症を発症する場合がある。 アニサキスの幼虫は海産の魚介類に寄生しており、加熱により死滅するが生食した場合や塩漬け、酢漬けしたものを食した場合に発症することがある。 感染原因…

[新薬]ツイミーグ錠

*一般名 イメグリミン塩酸塩 *規格 500mg のみ *適応症 2型糖尿病 // *用量・用法 通常、成人にはイメグリミン塩酸塩として1回1000mgを1日2回朝、夕に経口投与する。 *特徴 ・新しい作用機序の糖尿病治療薬。 ・ミトコンドリアの機能を改善することで血…

心不全と夜間頻尿

心不全の患者では、夜間頻尿を伴うことが多い。 また、夜間頻尿から心不全が判明することもある。 ただし、夜間頻尿の原因疾患としては、心不全の他にも前立腺肥大や過活動膀胱、糖尿病などがあるため“夜間頻尿=心不全”という短絡的な考えは禁物。 // *心…

アロプリノールによる皮膚障害

厚労省医薬品安全性情報によると、最も皮膚障害が多く報告されている薬剤はアロプリノールである。 アロプリノールによる皮膚障害は、時にスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN)などの致死的な病態へ進展するため、注意が必要で…

当帰芍薬散による嗅覚障害改善作用

急性上気道炎に伴う鼻炎により、嗅覚障害を来すことが多い。 たいていの場合、鼻炎の改善に伴い嗅覚障害は消失するが、患者によっては持続する場合があり、これを、感冒後嗅覚障害という。 // *感冒性嗅覚障害の病態 感冒後嗅覚障害は、嗅粘膜や嗅覚伝導路…

DPP-4阻害薬の腎機能低下に対する用量調整

2型糖尿病の治療薬であるDPP-4阻害薬は、低血糖のリスクが低いため軽度の糖尿病に対して処方されやすいが、多くのDPP-4阻害薬は主に腎で排泄されるため、腎機能が低下している患者では用量に注意が必要。 // *DPP-4阻害薬それぞれの添付文書上の記載 それぞ…

盲腸の痛みの特徴

虫垂炎(盲腸)は虫垂に起こる炎症で、痛みや吐き気、下痢、発熱を伴う。 重症化し腹膜炎を引き起こすと、命に関わる場合があり、特に小児において重症化しやすい。 虫垂炎の痛みは以下のような特徴がある。 // *痛みの特徴 初期に心窩部(みぞおち)や臍(…

βブロッカーによる悪夢

薬剤による悪夢はさまざまな薬で報告されているが、中でもβ遮断薬での報告が多い。 以前は脂溶性が高いβ遮断薬ほど悪夢を起こしやすいと考えられていたが、否定的な意見もある。 // *機序 β遮断薬による悪夢の機序は明確になっていないが、以下のような機序…

NSAIDsによる心不全リスク

2016年に発表された研究によると、NSAIDsを服用した場合、そうでないと比べて、2週間以内に心不全で入院するリスクが19%高くなることが示唆された。 // *研究詳細 ドイツ・イタリア・オランダ・イギリスの患者の1999〜2010年の診療記録を調査した後ろ向き…

アメナリーフの特徴

帯状疱疹の治療に使用されるアメナリーフ(アメナメビル)について以下まとめ。 *適応症 帯状疱疹 // *用法・用量 通常、成人にはアメナメビルとして1回400mgを1日1回食後に経口投与する。 *特徴 ・非核酸誘導体の抗ヘルペスウイルス薬。 ・ウイルスのDNA…