処方頻度が高い鉄剤、フェロミアとフェロ・グラデュメットの比較まとめ。
*一般名
フェロミア・・・クエン酸酸第一鉄(有機鉄)
フェロ・グラデュメット・・・硫酸鉄(無機鉄)
*作用
作用はどちらも鉄として吸収され、ヘモグロビンの生合成に利用される。
*吸収の違い
フェロ・グラデュメットは無機鉄であるため胃内pHが高いと吸収が低下するが、フェロミアは有機鉄であることから胃内pHが高い環境でも吸収に影響は受けにくい。
そのため、PPIや制酸薬を服用中の場合や、高齢者、胃切除患者にはフェロミアが適している。
*服用時点
フェロ・グラデュメットは、胃内pHの上昇が吸収に影響を受けやすいため、基本空腹時に服用。吐き気などの副作用が強い場合は食直後に服用する。
一方、フェロミアは胃内pHの影響が少ないため、副作用軽減の観点から食後に服用。
*消失時間
フェロ・グラデュメットは、プラスチック格子に硫酸鉄を含有している徐放性製剤。投与後24時間で血清鉄濃度が投与前の水準に戻る。
フェロミアは普通錠で、投与後12時間で血清鉄濃度は投与前の水準に戻る。
どちらも1日1〜2回の服用。
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