ピロリ菌の除菌治療を行うと慢性蕁麻疹が治癒または寛解することがある。
治癒率は完全治癒が20~50%、寛解が20~40%程度とも言われており、韓国で行われた大規模メタ解析では以下のように報告されている。
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*報告内容
対象者: 1385名の慢性蕁麻疹患者
①ピロリ菌陽性患者と陰性患者とを比較すると、ピロリ菌陰性患者で蕁麻疹の寛解は有意に高率であった。
②ピロリ菌陽性患者群において、ピロリ菌除菌療法を行った患者群で行わなかった患者群より蕁麻疹の寛解が多い傾向が認められた。
③一方で、ピロリ菌除菌療法が成功した群が成功しなかった群と比べて、慢性蕁麻疹の寛解が多いとの傾向は認められなかった。
このことから、ピロリ菌除菌治療を行った慢性蕁麻疹患者では、除菌治療が成功したかどうかに関わらず、高率での蕁麻疹の寛解が期待できると言える。
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