薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


アライ(OTC:要指導医薬品)の特徴

オルリスタットは、内での脂肪吸収を選択的に抑制する肥満治療薬。

海外では多くの国で従来より使用されている薬剤であり、日本においては2024年4月にOTC(要指導医薬品)としてオルリスタットを有効成分とする「アライ」が販売開始された。

 

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*作用機序

膵リパーゼおよび胃リパーゼを不可逆的に阻害する。その結果、食事由来のトリグリセリド(脂肪)が小腸で吸収可能な脂肪酸・モノグリセリドに分解されず、そのまま便中に排泄される。摂取脂肪の約30%を吸収阻害するとされる。
オルリスタット自体も吸収されないため、全身性の作用はない。

 

*効果

臨床試験では、体重減少(平均 3〜5%)、内臓脂肪の減少、LDLコレステロールの低下

糖尿病発症リスク低下(前糖尿病を含む)といった効果が示されている。

ただし、炭水化物やタンパク質の吸収は阻害しないため、食事内容が高脂肪であるほど効果が大きい一方、低脂肪食では効果が小さくなる。

 

*注意点

オルリスタット服用時には以下の点に注意が必要。

消化器症状(高頻度)
脂肪吸収が行われないため大量の脂肪が便中に残存し、油様便、下痢、軟便、腹部膨満感、便失禁や突然の便意が高頻度で出現する。特に 高脂肪食を摂取した際に強く出現。

脂溶性ビタミンの欠乏
脂肪吸収が抑制されるため、脂溶性ビタミン(ビタミンA/D/E/K)の吸収も低下する。
長期使用時はビタミンレベルのモニタリングが望ましい。

ワルファリンとの相互作用
ビタミンK吸収低下により PT-INRが延長し、出血リスクが増えることがある。

胃腸疾患・胆道疾患の悪化
胆石・膵炎・吸収不良症候群などの既往がある場合、症状が悪化する可能性がある。

妊婦・授乳婦への使用
妊婦の服用は避ける。胎児への直接毒性は知られていないが、栄養吸収への影響が否定できないため。

 

*まとめ

オルリスタットは、消化酵素リパーゼを阻害することで食事脂肪の吸収を抑制し、体重減少を促す薬剤である。全身作用がほとんどない反面、便中脂肪量の増加に伴う消化器症状が多く、脂溶性ビタミン欠乏などの注意点も存在する。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。