薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


PPI服用による酸化マグネシウムの効果への影響

 

酸化マグネシウムは、薬効を発揮する過程で胃酸との化学反応が必要になるため、PPIなどの胃酸分泌抑制薬との併用で効果が減弱する可能性がある。

 

* 酸化マグネシウムの作用機序

経口摂取された酸化マグネシウム(MgO)は、胃酸(HCl)と反応して塩化マグネシウム(MgCl2)が生成され制酸作用を発揮する。

 

 MgO + 2HCl → MgCl2 + H2O

 

さらに塩化マグネシウム(MgCl2)は、腸管において、膵液に含まれる炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)と反応し、重炭酸塩〔Mg(HCO3)2〕となり、さらに塩化ナトリウム(NaCl)と反応し炭酸塩(MgCO3)となる。重炭酸塩〔Mg(HCO3)2〕、炭酸塩(MgCO3)によって腸内浸透圧が高まり、緩下作用が発揮される。

 

 MgCl2 + 2NaHCO3 → Mg(HCO3)2 + 2NaCl → NaHCO3

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。