薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


2022-01-01から1年間の記事一覧

PPIによる視力障害

頻度は高くないが、プロトンポンプ阻害剤(PPI)により視力障害が引き起こされることがある。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *視力障害の機序 PPIは胃粘膜壁細胞のプロトンポンプ(H+, K+ -ATPase)を阻害することで、胃酸分泌を抑制…

慢性膵炎に対するPPIの投与目的

慢性膵炎患者では、しばしば消化酵素剤と共にプロトンポンプ阻害剤(PPI)やH2ブロッカーといった胃酸分泌抑制薬が投与される。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *胃酸分泌抑制薬の投与目的慢性膵炎の非代償期では、膵臓による内・外分…

アナストロゾールによる骨粗鬆症

閉経後乳癌治療薬として投与されるアナストロゾール(アリミデックス)の副作用の1つとして、骨粗鬆症が挙げられる。 機序としては、アナストロゾールはアロマターゼを阻害し、アンドロゲンからのエストロゲン生成を抑制することで乳がん細胞の増殖を抑制す…

「コレクチム軟膏」のチューブの秘密

アトピー性皮膚炎の治療に用いられるコレクチム軟膏は、1本5g入りと10g入りのチューブとして発売されている。 他の5gチューブ製品との違いとして、コレクチム軟膏の5gチューブでは口径が大きくなってることが挙げられる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle…

手根管症候群とは

手指の痺れの原因の一つに「手根管症候群」が挙げられる。 手根管とは、手首の部分にある骨と手根靭帯に囲まれた空間のことであり、指を曲げる9本の腱と正中神経が通過している。 この手根管内で、何らかの原因により正中神経が圧迫されてしまうと、手根管症…

正常眼圧緑内障に対するニバジール処方

高血圧治療薬であるニバジール(ニルバジピン)が、正常眼圧緑内障に投与されることがある。 これは、正常眼圧緑内障患者でみられる視野障害の進行に対して、ニルバジピンが著効することが示唆されているため。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).pu…

夜間頻尿にロキソニン

最新記事を投稿しました!#薬剤師

「大黄」と「芒硝」の組み合わせ

桃核承気湯や大承気湯、調胃承気湯など、漢方処方に「承気湯」が含まれているものには、大黄と芒硝の生薬が配合されている。 どちらの生薬も便秘を改善する作用を有するが、作用機序が異なる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *大黄と…

うつ症状の段階と脳内神経伝達物質の関係

うつ病の症状として、一般に以下の段階で進行し、それぞれの段階で各脳内伝達物質が関与していると考えられている。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *うつ病の進行と症状 ①イライラ②不安③憂鬱④仕事や家事に手が付かない⑤根気がない⑥何…

生薬「麻黄」の性質

生薬の麻黄は、マオウ科マオウの地上茎。 「水の排除」を基本薬効とする。守備範囲(効能範囲)は表(体表)であるため、基本的には体表に水分が過剰となり、浮腫、喘鳴や疼痛が現れた時に用いる。また、意図的に発汗を促す目的でも用いる。 麻黄は組み合わ…

気管支喘息とGERDの関係

気管支喘息と胃逆流症(GERD)はしばしば合併してみられ、それぞれの発症・進展に相互に関与していることが示唆されている。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *GERDの気管支喘息への影響 気管支喘息患者では、GERDを合併することで喘息…