プラザキサ(ダビガトラン)により食道潰瘍および食道炎のリスクが示唆されている。
他の抗凝固薬よりもダビガトランが有意に食道炎の発症に関与していることも報告されている。
その理由には、ダビガトランの製剤特性が関係していると考えられる。
広告の下に記事が続きます
*プラザキサの製剤特性
ダビガトランは酸性条件下で溶解度が高く、pHが高い状況では溶解度が著しく低下する。
そのため、プラザキサカプセルなどのカプセル製剤では、酒石酸のコアを中心にしてダビガトランを周囲にコーティングするという構造をとっている。
胃内では酒石酸コアが溶解し、局所的に低pH環境が形成されダビガトランが溶解しやすくなる。
*食道炎が生じる機序
カプセルが食道に停滞した状態だと、酒石酸が食道で炎症や潰瘍を引き起こす。
予防法として、多めの水で服用する、服用後は上半身を横にしない等が挙げられる。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。