川崎病は、乳幼児に好発する急性熱性疾患で、全身の筋性動脈における血管炎を主病変とした血管炎症候群。 1967年に小児科医師の川崎富作氏が報告したため、「川崎病」という病名となった。 アジア系人種で多く、4歳までの乳幼児で多くみられる。 (adsbygoogl…
ゲル化する点眼薬は、他の点眼薬の吸収を妨げる可能性があるため注意が必要。 ゲル化する点眼薬は、他の点眼・眼軟膏の使用と前後10分以上間隔を空ける。 使用する順番としては、水性点眼→懸濁性点眼→ゲル化点眼→眼軟膏が推奨されている。 (adsbygoogle = wi…
一部の薬剤では高プロラクチン血症を引き起こし、自覚症状として妊娠していないのに母乳が出る(乳汁漏出)、無月経・無排卵・無排卵月経の排卵障害などの症状が現れる。 プロラクチンとは「乳腺刺激ホルモン」とも呼ばれ、脳下垂体から分泌される乳腺の成長…
ドグマチール(スルピリド)は用量によって適応症が異なる。 スルピリドは古くから、消化器症状を改善することが知られており、特に器質性の異常は認められないが、胃痛や胃もたれなどの症状を呈する、機能性ディスペプシア(FD)に対して著効を示す。 後に…
カルチノイドとは「癌のような」とういう意味。確認された当初は、癌と似て非なるものと認識されていたが、現在では、他臓器への転移や、隣接する臓器への浸潤などの癌特有の性質を持つことが分かっている。 神経内分泌細胞からできる腫瘍の一種で、胃以外に…
タケキャブ(ボノプラザン)により血清ガストリン値が高値を示すことが知られている。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *機序 酸分泌抑制によるpHの上昇がシグナルとなり、フィードバック機構によりG細胞からのガストリン分泌が亢進す…
ゾコーバ錠は、新型コロナウイルス感染症治療薬。 以下、特徴まとめ。 *一般名 エンシトレルビル フマル酸 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *規格 125mgのみ *適応症 SARS-CoV-2による感染症 *用法・用量 通常、12歳以上の小児及…
ジクトルテープは、ジクトフェナクナトリウムを有効成分とする、経皮吸収性の全身性NSAIDs製剤。 発売当初は、「各種がんにおける鎮痛」のみに適応が認められていたが、2022年に「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群及び腱鞘炎における鎮痛・消炎」が追加さ…
何らかの理由で甲状腺ホルモンの分泌が減少し、血中の甲状腺ホルモン値が低下すると、フィードバック機構により下垂体から甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌が増加する。 この機構により、甲状腺ホルモンが低値の状態が継続するとTSHの高値がみられる。この状…
頻度は高くないが、プロトンポンプ阻害剤(PPI)により視力障害が引き起こされることがある。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *視力障害の機序 PPIは胃粘膜壁細胞のプロトンポンプ(H+, K+ -ATPase)を阻害することで、胃酸分泌を抑制…
慢性膵炎患者では、しばしば消化酵素剤と共にプロトンポンプ阻害剤(PPI)やH2ブロッカーといった胃酸分泌抑制薬が投与される。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *胃酸分泌抑制薬の投与目的慢性膵炎の非代償期では、膵臓による内・外分…
閉経後乳癌治療薬として投与されるアナストロゾール(アリミデックス)の副作用の1つとして、骨粗鬆症が挙げられる。 機序としては、アナストロゾールはアロマターゼを阻害し、アンドロゲンからのエストロゲン生成を抑制することで乳がん細胞の増殖を抑制す…
アトピー性皮膚炎の治療に用いられるコレクチム軟膏は、1本5g入りと10g入りのチューブとして発売されている。 他の5gチューブ製品との違いとして、コレクチム軟膏の5gチューブでは口径が大きくなってることが挙げられる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle…
手指の痺れの原因の一つに「手根管症候群」が挙げられる。 手根管とは、手首の部分にある骨と手根靭帯に囲まれた空間のことであり、指を曲げる9本の腱と正中神経が通過している。 この手根管内で、何らかの原因により正中神経が圧迫されてしまうと、手根管症…
高血圧治療薬であるニバジール(ニルバジピン)が、正常眼圧緑内障に投与されることがある。 これは、正常眼圧緑内障患者でみられる視野障害の進行に対して、ニルバジピンが著効することが示唆されているため。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).pu…
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桃核承気湯や大承気湯、調胃承気湯など、漢方処方に「承気湯」が含まれているものには、大黄と芒硝の生薬が配合されている。 どちらの生薬も便秘を改善する作用を有するが、作用機序が異なる。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *大黄と…
うつ病の症状として、一般に以下の段階で進行し、それぞれの段階で各脳内伝達物質が関与していると考えられている。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *うつ病の進行と症状 ①イライラ②不安③憂鬱④仕事や家事に手が付かない⑤根気がない⑥何…
生薬の麻黄は、マオウ科マオウの地上茎。 「水の排除」を基本薬効とする。守備範囲(効能範囲)は表(体表)であるため、基本的には体表に水分が過剰となり、浮腫、喘鳴や疼痛が現れた時に用いる。また、意図的に発汗を促す目的でも用いる。 麻黄は組み合わ…
気管支喘息と胃逆流症(GERD)はしばしば合併してみられ、それぞれの発症・進展に相互に関与していることが示唆されている。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *GERDの気管支喘息への影響 気管支喘息患者では、GERDを合併することで喘息…
ファムビル(ファムシクロビル)は、口唇ヘルペス及び性器ヘルペスなどの単純疱疹の治療として、1回250mgを1日3回を原則5日間投与される。 また治療目的以外でも、再発性の単純疱疹の予防目的での処方も可能。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || [])…
高尿酸値血症でフェブキソスタット(フェブリク)やトピロキソスタット(トピロリック)を服用中の患者が、抗がん剤治療や関節リウマチの治療を開始したという情報を得た場合、詳細の聞き取りに特に気をつけなければならない。 (adsbygoogle = window.adsbyg…
アンテドラッグ(antedrug)とは、局所で薬効を発揮した後、全身で代謝され速やかに薬効を消失するよう設計された薬剤のこと。 アンテドラッグステロイドは、ステロイド構造の中に代謝されやすい部位が導入されていることで、外用で用いられるステロイドにお…
焼肉の摂取により、テオフィリン製剤の効果が減弱されることが示唆されている。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *メカニズム 肉が焼かれると多環芳香族炭化水素( Polycyclic Aromatic Hydrocarbon: PAH)が発生する。 PAHが肝臓にお…
抗不整脈薬には、その薬理機序から過量投与や血中濃度の上昇により催不整脈作用を引き起こす危険性を有している。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *催不整脈作用とは 催不整脈作用とは、抗不整脈薬投与により現在の不整脈が悪化したり…
プロスタグランジン(PG)FやPGEの一部のサブタイプは、排卵および黄体形成の終了に関与していることが報告されている。 NSAIDsを服用することにより、シクロオキシゲナーゼ2が阻害されると、卵巣のPG合成が阻害され、排卵が抑制される。 そのため、排卵期に…
片頭痛には、頭痛が起こる前に起こる「予兆」と「前兆」と呼ばれる症状がある。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *片頭痛の「予兆」 片頭痛の予兆は、片頭痛患者の約20%でみられ、片頭痛の前兆や片頭痛発作の始まる数時間から1〜2日前…
脂漏性皮膚炎とは、皮脂の分泌が多い部位に起こる湿疹で、脂漏性湿疹とも呼ばれている。 症状は、痒み、赤み、鱗屑、落屑など。頭部に発症すると落屑によるフケがみられる。 初期症状はアレルギー性皮膚炎や刺激性皮膚炎などの症状に類似している。 (adsbygo…
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)を服用している患者において、低ナトリウム血症がみられることがある。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); *低ナトリウム血症が起こる…
アニサキス属線虫の幼虫が寄生する魚介類を食した際に、消化管アニサキス症を発症する場合がある。 アニサキスの幼虫は海産の魚介類に寄生しており、加熱により死滅するが生食した場合や塩漬け、酢漬けしたものを食した場合に発症することがある。 感染原因…