薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


好酸球性食道炎に対する吸入ステロイド

 

好酸球性食道炎は、食物などのアレルゲンによって誘発されるアレルギー疾患。

好酸球が食道粘膜に浸潤することで、食道粘膜で慢性的な炎症を引き起こす。

症状が類似していることから、逆流性食道炎と間違われることが多い。

40〜50歳代の男性で多くみられ、全体の8割を占める。

 

 

 

*治療方法

初期の治療としては、アレルゲンの除去、PPIの投与が挙げられる。

PPIを2ヶ月以上服用すれば6割は完治するとされているが、残りの4割は無効。

PPI無効例に対しては、吸入ステロイド(ICS)が処方されることがある。

 

*ICSの投与方法

好酸球食道炎に対してICSを投与する場合には、1日2回、1吸入分の薬剤を吸入した後、唾液とともに嚥下して食道粘膜と接触させる投与方法(ステロイド嚥下法)がある。

また、吸入はせずに、吸入口から1吸入分のステロイド粉末を手のひらに出し、少しずつ出し唾液とともに嚥下する方法もある。

いずれの場合でも、数なくとも30分間は飲食を避ける必要がある。

 

*ICSの効果

海外の報告では、PPI無効例のうち、9割がICSにより改善するとされており、欧州の好酸球食道炎ガイドラインにおいては、PPIの次に考慮されるべき治療として位置付けられている。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。