点鼻薬性鼻炎とは、点鼻薬に含まれる血管収縮剤により引き起こされる鼻閉。
主にOTCの点鼻薬に含まれる、ナファゾリンやテトラヒドロゾリンなどのα1受容体作動薬が原因となることが多い。
*病態
血管収縮剤の点鼻を連用すると、鼻粘膜の毛細血管の収縮が維持され、血管周囲の粘膜が虚血状態となる。
その結果、反応性の組織増殖を引き起こし、鼻粘膜の肥厚を来たす。
鼻粘膜が肥厚すると、血管収縮剤の効果が得られにくくなる ⇒ 点鼻の頻度が高くなる ⇒ さらに鼻粘膜が肥厚する、という悪循環に陥りやすい。
症状は鼻閉のみで、鼻漏やくしゃみは伴わない。
*治療
通常は原因薬剤を中止することで、1〜2週間程度で症状は改善する。
必要に応じてステロイド点鼻薬の投与、難治性の場合は外科的治療を行う。
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