薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


肝硬変の合併症

 

肝硬変の合併症について。

以下まとめ。

 

 

 

*肝硬変の合併症

 

腹水
肝硬変では肝臓でのアルブミン合成が減少することで、血中アルブミン濃度が低下し、門脈の圧力が高くなるために腹水を発症する。
腹水が大量の場合は、呼吸困難を来たす場合もある。

 

肝性脳症
大腸内の細菌により製成されるアンモニアなどの老廃物は、通常、門脈を通じて肝臓へ運ばれる。
肝硬変では肝機能が低下しているため老廃物が処理されずに全身の血中に放出される。
老廃物が脳の活動を低下させることで、肝性脳症が発症する。

 

食道静脈瘤・胃静脈瘤
肝臓が硬くなることで、小腸や大腸から肝臓へ流入する門脈の圧力が高くなる結果、行き場のなくなった血液により静脈瘤が食道や胃に生じる。
静脈瘤が破裂すると、吐血や下血を起こし、出血量が多ければ重篤な状態になることもある。

 

血小板減少
血小板は肝臓で生合成されているため、肝硬変で血小板が減少する。
食道・胃静脈瘤や肝がんの外科的治療の際には、血小板減少により止血されないため、ルストロンボパグ(ムルプレタ)の投与や血小板輸血を行う。

 

肝がん
肝硬変が進行すると肝がんへと移行する。
肝硬変を起こした肝臓では、細胞の破壊と再生が長期に繰り返し行われていることが、肝がん発症の原因であると推測されている。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。