生薬の麻黄は、マオウ科マオウの地上茎。
「水の排除」を基本薬効とする。
守備範囲(効能範囲)は表(体表)であるため、基本的には体表に水分が過剰となり、浮腫、喘鳴や疼痛が現れた時に用いる。また、意図的に発汗を促す目的でも用いる。
麻黄は組み合わされる生薬によって、排水の方向性に違いが生じることが、特徴として挙げられる。
*桂枝との組み合わせ
麻黄を桂枝と組み合わせると、表の水分を皮膚から排出するさよう(発汗作用)を発揮する。
代表的な漢方処方として、麻黄湯、葛根湯、小青竜湯がある。
*石膏との組み合わせ
麻黄を石膏と組み合わせると、表の水分を裏(体内)に引き込み、結果として尿として排出する。
代表的な漢方処方として、麻杏甘石湯、防風通聖散、越婢加朮湯がある。
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