RSウイルス感染症は、乳幼児期の代表的な呼吸器感染症。
主に冬に流行し、1歳までに半数以上の、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染する。
*症状
咳、鼻水、発熱、気管支炎など。
通常は数日〜1週間で回復するが、1〜3%が重症化し、細気管支炎や肺炎を引き起こす。
特に生後6ヶ月未満の乳児や心肺に基礎疾患がある乳幼児は重症化しやすい。
*検査と診断
冬に乳幼児が咳、鼻水に続いて喘鳴がみられる場合は、30%程度がRSウイルス感染症と言われている。
鼻水を用いたRSウイルス抗原検出キットにより検査が可能(外来で保険適応になるのは1歳未満やハイリスク乳幼児のみ)。
*治療
対処療法が基本。
鎮咳去痰薬、アセトアミノフェン、脱水対策。
細菌感染の合併が疑われる場合は、抗菌薬の投与を検討する。
*成人からの感染に注意
成人がRSウイルスに感染した場合、風邪のような症状であることが多いためRSウイルス感染であることに気づかないことがある。
RSウイルス感染者が乳幼児と接触すると、一度に大量のウイルスを暴露させることになるため重症化のリスクが高くなる。
そのため、風邪のような症状があれば乳幼児との接触をできるだけ避けるのが大切。
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