鎮咳薬は大きく、中枢性と末梢性に分類され、中枢性鎮咳薬はさらに麻薬性と非麻薬性に分類される。
末梢性は気管や気管支に、中枢性は延髄の咳中枢に働き鎮咳作用を発揮する。
【中枢性麻薬性鎮咳薬】
・コデイン リン酸塩
・ジヒドロコデイン リン酸塩
【中枢性非麻薬性鎮咳薬】
・ノスカピン(「純正」ノスカピン)
・チペピジン ヒベンズ酸塩(アスベリン)
・ジメモルファン リン酸塩(アストミン)
・エプラジノン塩酸塩(レスプレン)
・クロペラスチン フェンジゾ酸塩(フスタゾール)
・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(メジコン)
・ベンプロペリン リン酸塩(フラベリック)
・クロフェフダノール塩酸塩(コルドリン)
・ペントキシベリン クエン酸塩(ガイレス)
・桜皮エキス(ブロチン)
・セネガ(セネガ末)
【末梢性鎮咳薬】
・メチルエフェドリン(メチエフ)
・テオフィリン(テオドール)
・β2刺激薬
・ロイコトリエン受容体拮抗薬
・マオウエキス
・漢方薬 など
*鎮咳作用の強さ
鎮咳作用の強さを直接比較した試験はないが、それぞれの薬剤とコデインリン酸塩の鎮咳作用の強さを比較した試験から以下のように推察できる(試験の条件は異なるためかなりバイアスあり)。
ジヒドロコデイン>コデイン≧(フラベリック、メジコン、レスプレン、アストミン、フスタゾール)>その他の中枢性鎮咳薬>末梢性鎮咳薬
*中枢性鎮咳薬の注意点
・気道に侵入する異物や病原体を排出するために必要な咳も抑制してしまい、感染症を増悪させる可能性がある。
・便秘や眠気などの副作用が少なくない。
・咳の原因が不明のまま咳だけが改善すると、病態をマスクする可能性がある。
・痰が多い場合は、痰の排出を妨げてしまう。
【麻薬性のみ】
・気管支喘息の発作による咳には禁忌。
・呼吸抑制のリスクが高いため(主に海外で)、12歳未満の小児には禁忌。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。