薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


プロトピック軟膏の発癌リスク

プロトピック軟膏(タクロリムス水和物軟膏)の添付文書では、発癌リスクについて以下のように警告されている。 マウス塗布がん原性試験において、高い血中濃度の持続に基づくリンパ腫の増加が認められている。また、本剤使用例において関連性は明らかではな…

亜鉛華軟膏と亜鉛華単軟膏

亜鉛華軟膏と亜鉛華単軟膏は、どちらも酸化亜鉛を含む外用薬。 違いと使い分けについて、以下まとめ。 *色 亜鉛華軟膏・・・・白色亜鉛華単軟膏・・・単黄色 *酸化亜鉛の濃度 亜鉛華軟膏・・・・20%亜鉛華単軟膏・・・10% *基剤 亜鉛華軟膏・・・・白色…

白色ワセリンとプロペトの違い

ワセリン系の保湿剤や外用薬の基剤として白色ワセリンとプロペトが汎用されている。 両者は同じ原材料(石油)から精製され、精製度の違いにより分類されている。 *白色ワセリン 石油から精製される保湿剤。品質は日本薬局方により規定されている。 硫黄な…

ヒルドイドフォームとヘパリン類似物質外用泡状スプレーの違い

ヒルドイドフォームとヘパリン類似物質外用泡状スプレー(以下、GE泡状スプレー)は、どちらもヘパリン類似物質を有効成分とする泡状の保湿外用薬だが、特性や使用感、使用上の注意などに違いがある。 以下、まとめ。 *一般名 ヒルドイドフォーム・・・ヘパ…

軟膏・クリームの使用量(1FTUについて)

軟膏やクリームは、使用量が少なすぎると十分な効果が得られず治療期間の延長を来たすことがあり、逆に多すぎると副作用のリスクが高まるため、適切な使用量の指導が重要。 使用量の目安として、1FTU(Finger Tip Unit)という単位が使用されることが多い。 …

保湿剤を使用するタイミング

入浴すると肌から水分が吸収され、角質中の水分量が増加するが、入浴後10分経過すれば入浴前の水分量と同程度まで戻ることから、保湿剤は入浴後10分以内に使用すると効果的であるとの意見がある。 しかし、入浴直後に保湿剤を使用した場合と、一定時間後に塗…

ユニバーサルクリームとは

ネリゾナにはクリームの他に、ユニバーサルクリームという剤型がある。 クリームの基剤は「O/W型」 ユニバーサルクリームの基剤は「W/O型」 *特徴 ユニバーサルクリームは、軟膏とO/W型クリームの中間的な性質。 軟膏よりかはベタつかず、クリームよりは刺…

ルコナックとクレナフィン

*一般名 ルコナック:ルリコナゾール(ルリコンと同成分) クレナフィン:エフィナコナゾール *効果 直接効果を比較した試験はないが、それぞれのプラセボとの比較試験から、臨床上大きな差はないと考えられる。 *製剤の特徴 ルコナック・・・ルリコンと…

アトピー性皮膚炎に対するプロアクティブ療法

再燃を繰り返す皮膚炎に対してはプロアクティブ療法が有効であり、アトピー性皮膚炎診療ガイドラインにおいても推奨されている。 *プロアクティブ療法 ・ステロイド外用薬の通常治療(連日使用)で表面上の炎症が落ち着いた後、同じステロイド外用薬を週に2…