ネイリンは、2018年に約20年ぶりに発売された経口爪白癬治療薬。
以下、まとめ。
*一般名
ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物
*規格
カプセル 100mg のみ
*適応症
皮膚糸状菌(トリコフィトン属)による爪白癬
*用法
通常、成人には1日1回1カプセル(ラブコナゾールとして100mg)を12週間経口投与する。
*特徴
・トリアゾール系抗真菌薬。
・真菌の細胞膜を構成するエルゴステロールの生合成を阻害する。
・吸収されたホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物は、体内で速やかに代謝活性のラブコナゾールに変換される(プロドラック)。
・1日1回1カプセル服用を12週間継続する(休薬期間なし)。
・水溶性が高いため、吸収は食事の影響を受けない。
・テルビナフィンよりも肝障害のリスクが低く、重篤な肝障害の注意喚起はない。
・主にグルクロン酸抱合により代謝される。
・CYP3A4阻害作用は弱い(併用禁忌なし)。
*注意点
・適応は爪白癬のみで、足白癬には適応されない。
・主な副作用は、肝機能障害と腹部不快感などの消化管障害。
・肝機能障害を有する患者には慎重投与。
・CPY3A4阻害作用により、シンバスタチン、ミタゾラムの血中濃度を上げてしまうため併用注意。
・ワーファリンのPT-INR上昇が報告されているため併用注意(アゾール系抗真菌薬共通)。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。