抗めまい薬として処方頻度の高い、メリスロンとセファドールの違いについて、以下まとめ。
*有効成分
メリスロン・・・メシル酸ベタヒスチン
セファドール・・・塩酸ジフェニドール
*剤型
メリスロン・・・錠 のみ
セファドール・・・錠 / 顆粒
*作用機序
メリスロン
内耳の微小血流量増加と内リンパ水腫の除去。また、脳循環を改善することも、めまい感の軽減に寄与していると考えられる。
セファドール
血流が滞っている側の椎骨脳底動脈の血管を弛緩させ、左右の内耳の血流量を均等にする。また、前庭神経の異常な興奮を改善する。
*注意する疾患
メリスロン
ヒスタミン様作用があるため、消化器潰瘍や気管支喘息の症状を悪化させる可能性がある(禁忌ではない)。
セファドール
抗コリン作用があるため、緑内障や前立腺肥大症の症状を悪化させる可能性がある(禁忌ではない)。
*どちらが優れているのか?
メリスロンとセファドールで、どちらが治療効果が高いかは検証されていない。そもそも作用機序が異なるため、単純な比較はできない。
推察されるめまいの原因や他の疾患などを考慮して、適する方を選択する。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。