ロキソプロフェンが夜間頻尿に対して有効であるとの報告がある。
良性前立腺肥大や過活動膀胱による夜間頻尿を訴える患者に、ロキソプロフェン60mgを就寝前に内服投与したところ、1日の総尿量や排尿回数には影響を与えずに、夜間頻尿回数、夜間の1日総尿量が減少した。
*作用機序
作用機序としては、以下の3点が考えられている。
①ロキソプロフェンのプロスタグランジン(PG)合成阻害作用により、腎血管が収縮し、腎血流量が低下することで尿量が減少する。
②PGE2産生抑制により、膀胱排尿筋の収縮を抑制することにより、膀胱の緊張を緩和させる。
③PGが膀胱の求心性神経を刺激することにより尿意が伝達されると考えられており、これを阻害するため。
*注意点
・保険適応ではない。
・ロキソプロフェンは半減期が短いため、就寝前に服用しなければ効果を得られない。
・胃腸障害、腎機能障害に注意が必要。
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