*一般名
カボザンチニブ リンゴ酸塩
*規格
20mg / 60mg
*適応症
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
*用法・用量
通常、成人にはカボザンチニブとして1日1回60mgを空腹時に経口投与する。
なお、患者の状態により適宜減量する。
*特徴
・VEGFR2、MET、AXLなどの複数の受容体チロシンキナーゼを阻害することにより、それら以降の下流シグナル伝達を阻害し、腫瘍増殖抑制作用を示す。
・癌細胞の増殖に関与する複数の受容体のチロシンキナーゼを阻害することから、マルチキナーゼ阻害薬と呼ばれる。
・VEGFR2は腫瘍の血管新生に関与し、MET、AXLは腫瘍の転移および浸潤に関与しているため、本剤は腫瘍の増殖だけでなく転移の抑制作用を併せ持つ。
・主にCYP3A4により代謝される。
*注意点
・主な副作用は、高血圧、肝機能障害、骨髄抑制、手足症候群、出血、血栓塞栓症など。
・CYP3A4を阻害および誘導する薬剤やグレープフルーツ(ジュース)と併用注意。
・食後投与ではCmaxおよびAUCinfが増加する。
・本剤服用中は、抜歯などの顎骨に対する侵略的な歯科処置や局所感染により顎骨壊死のリスクが高まることが示唆されている。
・20mg錠と60mg錠の生物学的同等性は示されていない。
⇒ 60mg錠 × 1錠の代替として、20mg錠 × 3錠を投与するのは適切でない。
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