心不全の患者では、夜間頻尿を伴うことが多い。
また、夜間頻尿から心不全が判明することもある。
ただし、夜間頻尿の原因疾患としては、心不全の他にも前立腺肥大や過活動膀胱、糖尿病などがあるため“夜間頻尿=心不全”という短絡的な考えは禁物。
*心不全により夜間頻尿が起こるメカニズム
心不全患者では、交感神経系やレニン・アンジオテンシン系が亢進し、腎血流量が減少することで尿量が減少する。
夜になると副交換神経が亢進し腎血流が改善すると、日中に尿量が減少していた分、夜間尿量が増加するためと考えられている。
*夜間頻尿に対する利尿剤
夜間頻尿の治療として、利尿剤が投与されることがある。
利尿剤により日中の尿量を増加させることで、夜間の尿量を減少させる目的。
夜間頻尿の治療薬としては、他にもデスモプレシンや三環系抗うつ剤、ビタミンB12製剤などが用いられるが、心不全患者では心負荷を減少させる効果も期待できるため、特に利尿剤での治療が用いられやすい。
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