薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


手根管症候群とは

 

手指の痺れの原因の一つに「手根管症候群」が挙げられる。

 

手根管とは、手首の部分にある骨と手根靭帯に囲まれた空間のことであり、指を曲げる9本の腱と正中神経が通過している。

この手根管内で、何らかの原因により正中神経が圧迫されてしまうと、手根管症候群が発症する。

 

 

 

*原因

正中神経が圧迫される原因で最も多いのは、手を酷使することによる滑膜炎。

また、中高年の女性に高頻度に発生する原因不明の特発性のものも多い。

他には、手首の骨折、手根管内の腫瘍、関節リウマチによる滑膜炎、妊娠、糖尿病、アミロイドーシス、腎疾患、痛風などが挙げられる。

 

*症状

初期には、人差し指と中指を中心に、薬指の中指側や親指の人差し指側が痺れる。

夜間や明け方に痛みやしびれ感が増悪することが多く、痛みのため睡眠時覚醒する症例も。

進行すると、母指球(親指の付け根)が痩せていき、親指と人差し指で環を作ることが出来なくなる。

 

*治療

ステロイドの手根管内注射が奏功するが、通常はビタミン剤や鎮痛剤の内服、外用鎮痛剤から治療を開始する。

ステロイドの注射でも改善しない難治例では、外科的治療も検討する。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。