薬局薬剤師の勉強日誌

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タケキャブによる高ガストリン血症

 

タケキャブ(ボノプラザン)により血清ガストリン値が高値を示すことが知られている。

 

 

 

*機序

酸分泌抑制によるpHの上昇がシグナルとなり、フィードバック機構によりG細胞からのガストリン分泌が亢進する。

この作用は酸分泌抑制効果が高い薬剤ほど強くみられるため、ガストリン分泌亢進はH2ブロッカー < ボノプラザン以外のPPI < ボノプラザンのように強くなる傾向がみられる。

 

*高ガストリン血症による悪影響

ガストリンは、主に胃の幽門前庭部に存在するG細胞から分泌されるホルモン。胃主細胞からのペプシノゲン分泌促進作用、胃壁細胞からの胃酸分泌促進作用、胃壁細胞増殖作用、インスリン分泌促進作用などが確認させている。

胃に存在しているECL(enterochromaffin-like)細胞に対しては、ヒスタミン放出促進作用と共に細胞増殖促進作用も認められる。

そのため、胃底腺粘膜の上皮細胞におけるECL細胞の異常な増殖(過形成・異形成)や胃カルチノイドの発生が懸念されている。

ただし、ラットでは確認されているものの、イヌでは発生していない。また、ヒトではラットと比較してECL細胞の占める割合が低いといわれているため、ヒトでの発生は限定的との意見もある。

 

 

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