頻度は高くないが、プロトンポンプ阻害剤(PPI)により視力障害が引き起こされることがある。
*視力障害の機序
PPIは胃粘膜壁細胞のプロトンポンプ(H+, K+ -ATPase)を阻害することで、胃酸分泌を抑制するが、胃粘膜壁細胞だけでなく血管平滑筋に存在するプロトンポンプを阻害して、細胞内pHを低下させ血管収縮を起こす。
すなわち、前部虚血性視神経症による視力障害であると考えられている。
*タケキャブでは?
PPIの中でも、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)であるタケキャブ(ボノプラザン)では、視力障害の報告はない。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。