薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


ヒルドイドの剤形による効果の違い

ヒルドイドは、ヘパリン類似物質を有効成分とする外用薬。 血行促進作用と皮膚保湿作用をもつ。 保湿効果をメインに処方されるヒルドイドとしては、現在4つの剤形が発売されている。 いずれもヘパリン類似物質の濃度は0.3%。 ヒルドイドの剤形 ・クリーム(…

[新薬]ジセレカ錠

*一般名 フィルゴチニブ マレイン酸塩 *規格 100mg / 200mg *適応症 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) // *用量・用法 通常、成人にはフィルゴチニブとして200mgを1日1回経口投与する。 なお、患者の状態に応じて10…

トラゾドンの睡眠改善効果

トラゾドン(デジレル/レスリン)は、抗うつ剤であるが鎮静作用を併せ持つため、睡眠改善効果を期待して処方されることがある。 抗うつ剤としての通常量は75mg〜200mgなのに対し、睡眠改善を目的とする場合では25mg〜100mgと少用量で服用する。 ベンゾジア…

PPIによる下痢

プロトンポンプ阻害剤(PPI)の服用により、下痢が継続して起こることがある。 原因として、偽膜性大腸炎によるものと膠原線維性大腸炎によるものがあると考えられる。 いずれもPPIの中止で改善される。 // *偽膜性大腸炎 クロストリジウム・ディフィシル菌…

[新薬]リベルサス錠

*一般名 セマグルチド(遺伝子組換え) *規格 3mg / 7mg / 14mg *適応症 2型糖尿病 // *用法・用量 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。 ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1…

糖尿病とラジレス錠

ラジレス(アリスキレン)は、直接的レニン阻害薬で高血圧の治療薬。 ACE阻害薬またはARB投与中の糖尿病患者には禁忌となっている。 添付文書 禁忌項目より一部抜粋 アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与中の糖尿病患者…

ACE阻害薬からエンレストへの変更

エンレストの有効成分は、ARBのバルサルタンとネプリライシン(NEP)阻害薬のプロドラッグであるサクビトリルを、分子量比 1:1で含有する複合体。 服用後は速やかにバルサルタンとサクトビルに解離し、それぞれ心不全の治療効果を発揮する。 // *ACE阻害薬…

オキシコンチンTR錠とオキシコドン徐放錠NX

オキシコンチンTR錠とオキシコドン徐放錠NX「第一三共」は、どちらも乱用防止を目的に開発されたオキシコドン徐放性製剤。 オキシコンチン徐放製剤は1錠あたりのオキシコドン含有量が多いため、錠剤からオキシコドンを抽出し、注射や吸入などの方法で乱用さ…

ミカムロからミカトリオへの切り替え時の注意点

ミカトリオ配合錠は、テルミサルタン80mg、アムロジピン5mg、ヒドロクロロチアジド12.5mgを配合している高血圧治療薬。 ミカトリオ配合錠は、ミカムロ配合錠BPにヒドロクロロチアジド12.5mgが追加されているだけであるため、ミカムロBPで降圧効果が不十分な…

口内炎にアロプリノール

抗がん剤の副作用の1つに、口内炎が挙げられる。 抗がん薬による口内炎は、抗がん薬による直接作用と白血球減少に伴う口腔内の局所感染によって起こると考えられている。 予防方法として口腔内を清潔に保つ(口腔ケア)、口腔内の冷却、口腔内の乾燥防止、禁…