薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


汗をかきにくくなる薬

トピラマート(トピナ)やゾニサミド(エクセグラン/トレリーフ)には、発汗減少作用がある。 発汗が抑えられることで体温を上昇させる作用があるため、特に夏季には注意が必要。 // *発汗抑制の機序 トピラマートやゾニサミドが発汗を抑制する機序は明確…

インスリン療法導入の基準

2型糖尿病の治療において、インスリン療法の導入を検討する際のとして指標としてC-ペプチドインデックス(CPI)が用いられる。 // *CPIとは? CPIは以下の計算式で求められる。 CPI = 空腹時の血中CPR値(ng/ml)÷ 空腹時血糖値(mg/dl) × 100 ※ CPR=C-…

2型糖尿病のタイプ

生活習慣が原因となる2型糖尿病は、インスリン分泌低下型とインスリン抵抗性亢進型の2タイプに大別することができる(どちらのタイプも併せ持つ場合もある)。 インスリン分泌低下型インスリン分泌能が低下していることが、主な原因となる。治療薬は、インス…

サイアザイド系がループ系よりも電解質異常を起こしやすい理由

サイアザイド系利尿薬とループ系利尿薬には、どちらも尿細管においてNa(ループ系はKも)の再吸収を抑制し、K分泌を亢進させるため、低ナトリウム血症と低カリウム血症の副作用(電解質異常)がある。 ループ系利尿剤の方が、利尿作用が強力であるため電解質…

ヒルドイドの剤形による効果の違い

ヒルドイドは、ヘパリン類似物質を有効成分とする外用薬。 血行促進作用と皮膚保湿作用をもつ。 保湿効果をメインに処方されるヒルドイドとしては、現在4つの剤形が発売されている。 いずれもヘパリン類似物質の濃度は0.3%。 ヒルドイドの剤形 ・クリーム(…

[新薬]ジセレカ錠

*一般名 フィルゴチニブ マレイン酸塩 *規格 100mg / 200mg *適応症 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) // *用量・用法 通常、成人にはフィルゴチニブとして200mgを1日1回経口投与する。 なお、患者の状態に応じて10…

トラゾドンの睡眠改善効果

トラゾドン(デジレル/レスリン)は、抗うつ剤であるが鎮静作用を併せ持つため、睡眠改善効果を期待して処方されることがある。 抗うつ剤としての通常量は75mg〜200mgなのに対し、睡眠改善を目的とする場合では25mg〜100mgと少用量で服用する。 ベンゾジア…

PPIによる下痢

プロトンポンプ阻害剤(PPI)の服用により、下痢が継続して起こることがある。 原因として、偽膜性大腸炎によるものと膠原線維性大腸炎によるものがあると考えられる。 いずれもPPIの中止で改善される。 // *偽膜性大腸炎 クロストリジウム・ディフィシル菌…

[新薬]リベルサス錠

*一般名 セマグルチド(遺伝子組換え) *規格 3mg / 7mg / 14mg *適応症 2型糖尿病 // *用法・用量 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。 ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1…

糖尿病とラジレス錠

ラジレス(アリスキレン)は、直接的レニン阻害薬で高血圧の治療薬。 ACE阻害薬またはARB投与中の糖尿病患者には禁忌となっている。 添付文書 禁忌項目より一部抜粋 アンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を投与中の糖尿病患者…