薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


アルドステロン・ブレイクスルー

レニン・アンジオテンシン系を阻害するARBやACE阻害薬を服用しているにも関わらず、何らかの理由でアルドステロンが増えてしまうことがある。これをアルドステロン・ブレイクスルーという。 服用開始の約1ヶ月後から、10〜50%の割合でみられる。 *メカニズ…

ARBのインバースアゴニスト作用

アンジテンシンAT1受容体は、リガンドであるアンジオテンシンⅡが結合していない状態でも一定の活性を持っていて、これを自律活性という。 インバースアゴニスト作用(受容体逆作動薬作用)とは、一部のARBが有している自律活性を抑制し、受容体を部分活性か…

各ARBの特徴まとめ

それぞれのARBの特徴について、以下まとめ(降圧力の強い順)。 *アジルバ(アジルサルタン) ・最も降圧力が高い。・半減期がそこそこ長く、組織移行性が高い。・夜間・早朝高血圧に適する。・主にCYP2C9により代謝される。 *オルメテック(オルメサルタ…

Triple Whammy(三段攻撃)による薬剤性腎障害

NSAIDs、RA系阻害薬、利尿剤はそれぞれ別の機序により糸球体濾過量を低下させるため、併用することで薬剤性腎障害のリスクが高いことから、これら3剤の組み合わせは「Triple Whammy(三段攻撃)」と呼ばれている。 特に腎血流量が低下している時に起こりやす…