薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


Triple Whammy(三段攻撃)による薬剤性腎障害

 

NSAIDs、RA系阻害薬、利尿剤はそれぞれ別の機序により糸球体濾過量を低下させるため、併用することで薬剤性腎障害のリスクが高いことから、これら3剤の組み合わせは「Triple Whammy(三段攻撃)」と呼ばれている。

特に腎血流量が低下している時に起こりやすいので、脱水時、高齢者、CKD患者などで高リスクとなる。

 

 

 

*NSAIDsによる機序

薬剤性腎障害の原因薬剤として最も多いのがNSAIDsである。

輸入細動脈を収縮させることで糸球体濾過量を減少させる。

また、自由水クリアランスの低下を来すため、低Na血症のリスクも高める。

COX-2選択性のものやアセトアミノフェンにおいても、腎障害に対する安全性は確立されていない。

 

*RA系阻害薬による機序

輸出細動脈を拡張させることで糸球体濾過量を減少させる。

 

*利尿剤による機序

漫然投与により、脱水状態を来しやすく糸球体濾過量を減少させる原因となる。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。