NSAIDs、RA系阻害薬、利尿剤はそれぞれ別の機序により糸球体濾過量を低下させるため、併用することで薬剤性腎障害のリスクが高いことから、これら3剤の組み合わせは「Triple Whammy(三段攻撃)」と呼ばれている。
特に腎血流量が低下している時に起こりやすいので、脱水時、高齢者、CKD患者などで高リスクとなる。
*NSAIDsによる機序
薬剤性腎障害の原因薬剤として最も多いのがNSAIDsである。
輸入細動脈を収縮させることで糸球体濾過量を減少させる。
また、自由水クリアランスの低下を来すため、低Na血症のリスクも高める。
COX-2選択性のものやアセトアミノフェンにおいても、腎障害に対する安全性は確立されていない。
*RA系阻害薬による機序
輸出細動脈を拡張させることで糸球体濾過量を減少させる。
*利尿剤による機序
漫然投与により、脱水状態を来しやすく糸球体濾過量を減少させる原因となる。
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