薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


喘息患者に対する解熱鎮痛剤の選択

気管支喘息の既往がある場合は、解熱鎮痛剤の選択に注意が必要。 解熱鎮痛剤として主に使用されるNSAIDsとアセトアミノフェンは、一部の気管支喘息患者において、鼻水・鼻づまり、吐き気、下痢などを伴う激しい喘息発作を引き起こすことがあるため。このNSAI…

Triple Whammy(三段攻撃)による薬剤性腎障害

NSAIDs、RA系阻害薬、利尿剤はそれぞれ別の機序により糸球体濾過量を低下させるため、併用することで薬剤性腎障害のリスクが高いことから、これら3剤の組み合わせは「Triple Whammy(三段攻撃)」と呼ばれている。 特に腎血流量が低下している時に起こりやす…

小児に対する解熱鎮痛剤の選択

原則として小児へのNSAIDsの投与は、ライ症候群のリスクが大きいため禁忌。 小児に対する解熱鎮痛剤としては基本的にアセトアミノフェンを選択する。 *アセトアミノフェンで効果がない場合 NSAIDsの中でもイブプロフェンは、ライ症候群を含めた副作用が少な…

小腸におけるNSAIDs起因性粘膜障害

最近の研究では、小腸潰瘍についての以下のような報告がある。 ・小腸潰瘍が抗菌薬の投与で抑制される。・小腸に細菌が存在しない動物では小腸潰瘍が発症しない。・胃酸の殺菌作用により腸内細菌の少ない小腸口側よりも、嫌気性菌が増加する肛門側で多く発症…

セレコックスの抗がん作用

セレコキシブ(セレコックス)には、大腸がんの抑制作用が報告されている。 それ単体で抗がん作用を期待するのではなく、抗がん剤のパフォーマンスを高めるために併用されるケースが多い。 抗がん作用は、COX−2阻害によりPGE2生成が抑制されることによるも…