*一般名
ロキサデュスタット
*規格
20mg / 50mg / 100mg
*特徴
・世界初のHIF-PH(HIF-プロリン水酸化酵素)阻害剤。
・エリスロポエチン産生誘導作用などにより、腎性貧血を改善する。
・経口剤であるため、ネプス(エリスロポエチン製剤)などの注射剤で起こる投与時の針刺し事故や感染のリスクがない。
・現在の適応は、透析を行なっている腎性貧血患者のみ(非透析者での臨床試験実施中)。
・重大な副作用として、血栓塞栓症(添付文書において警告あり)。
*作用機序
HIF(低酸素誘導因子)は、細胞の酸素供給が低下した場合に誘導され、核内で転写を活性化することで赤血球の成熟・分化を促進するタンパク質(転写因子)。
通常の酸素状態ではHIF-PHにより直ぐに分解されるため、活性化することはない。一方、高地や酸素濃度の低い場所、出血時などの低酸素状態ではHIF-PHの働きが抑制されるため、HIFが分解されず活性化される。
ロキサデュスタットはHIF-PHを選択的に阻害することでHIFが活性化され、エリスロポエチン産生促進作用、鉄の吸収促進作用、トランスフェリンの取り込み促進作用により赤血球の成熟・分化を亢進させる。
*適応症
透析施行中の腎性貧血
*用法・用量
赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合
通常、成人には、ロキサデュスタットとして1回50mgを開始用量とし、週3回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1回3.0mg/kgを超えないこととする。
赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合
通常、成人には、ロキサデュスタットとして1回70mg又は100mgを開始用量とし、週3回経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1回3.0mg/kgを超えないこととする。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。