薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


[新薬]ロケルマ懸濁用散

 

*一般名

ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物

 

*規格

分包5g / 分包10g

 

*適応症

高カリウム血症

 

 

 

*用法・用量

通常、成人には、開始用量として1回10gを水で懸濁して1日3回、2日間経口投与する。なお、血清カリウム値や患者の状態に応じて、最長3日間まで経口投与できる。以後は、1回5gを水で懸濁して1日1回経口投与する。なお、血清カリウム値や患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回15gまでとする。

血液透析施行中の場合には、通常、1回5gを水で懸濁して非透析日に1日1回経口投与する。なお、最大透析間隔後の透析前の血清カリウム値や患者の状態に応じて適宜増減するが、最高用量は1日1回15gまでとする。
 

*特徴

・国内初の、非ポリマー無機陽イオン交換樹脂製剤。

・体内には吸収されず、腸管内で効果を発揮する。

・規則正しい結晶構造とカリウムイオンの直径に近い微細孔開口部(平均約3オングストローム)により、カリウムイオンなどの1価の陽イオンを選択的に吸着し、消化管からの吸収を阻害する。

・既存の樹脂製剤と異なり非ポリマー構造であることから水分により膨張しないため、便秘や腹痛、腹部膨満感が起こりにくい。

・腸閉塞の患者に対しても投与可能。

 

*注意点

・効果発現が穏やかであるため、緊急の治療を要する高カリウム血症には使用しない。

・透析患者では、必ず非透析日に服用する。

・水素イオンを吸着して一時的に胃内pHを上昇させる可能性があるため、高HIV薬、アゾール系抗真菌薬、チロシンキナーゼ阻害薬などとの併用時には、2時間以上間隔を空ける。

・増量する際には、1週間以上の間隔を空けて、5gずつ行う。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。