薬局薬剤師の勉強日誌

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NASHに対するピオグリタゾンの有効性

 

近年の脂肪肝の約10%が非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)であり、NASHの発症にインスリン抵抗性による高インスリン血症が関与していることが明らかになってきている。

また、NASH患者にピオグリタゾンを投与すると肝機能が正常化し、脂肪肝も改善することが報告されている。

以下詳細。

 

Kenneth Cusi氏らは、NASHを合併している糖尿病前症または2型糖尿病患者の101人を対象に、二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験を実施した。

全被験患者を対象に、その体重を維持するカロリーから毎日500kcal超分減らした低カロリー食を摂取し、ピオグリタゾン45mg/day投与する群と、プラセボを投与する群とにランダムで振り分け、18カ月間これを持続、その後オープンラベルで18カ月間ピオグリタゾンを投与した。

その結果、初めからピオグリタゾンの投与を受けた群では、患者の58%が、線維化の進行を伴わないNAFLDの活動性スコア(NAS)において、2ポイント以上の改善を達成し、51%ではNASHの消滅を確認することができた。

なお、ピオグリタゾン投与でみられた改善はいずれも継続的であり、36カ月間にわたって確認されている。

有害事象の発生率はピオグリタゾン投与群、プラセボ投与群で有意差はみられなかった。

 

 

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