糖尿病患者では、認知症発症率が高いことが明らかになっている。
また、重篤な低血糖が起きると、認知症を引き起こすリスクが高くなると考えられている。
疫学調査において、日本人の糖尿病患者は健常人と比べ、アルツハイマー型認知症は約2.18倍、脳血管性認知症は約2.77倍リスクが高くなることが報告されている。
*糖尿病が認知症リスクを高める理由
具体的なメカニズムは明確にはなっていないが、以下のようなことが示唆されており、これらが複合的に関与してると考えられる。
・慢性の高血糖状態により過酸化脂質や終末糖化産物(AGE)が増加し、それらによって神経細胞が障害される
・脳血管障害により血管の拍動が起こりにくくなり、アミロイドβが蓄積しやすくなる
・インスリン分解酵素はアミロイドβを分解する作用も持つため、高インスリン状態ではアミロイドβ分解能が低下する
・高インスリン状態が維持されること自体が、認知機能低下や認知症の発症に関与している可能性
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