シックデイとは、糖尿病患者の体調不良の日のことで、発熱、下痢、嘔吐、食欲不振などにより十分な食事が摂れないため、血糖コントロールが難しい状況となる。
食事が摂れない状況でも、体調不良時にはインスリンの働きが悪化したり、血糖値を上昇させるホルモンの分泌が促進されるため、必ずしも普段より血糖値が低下するわけではない。
シックデイの対応について、主治医と事前に相談しておくのがベスト。
*シックデイ・ルール
・安静にして、水分補給をしっかり行う。
・少量からでもよいので消化の良いものを摂取する。
・こまめに血糖値測定を行う。
・インスリンは自己判断で中止しない。
・経口薬の場合は減薬・休薬が必要な場合がある。
*中止すべき薬
以下の経口糖尿病薬は、シックデイの際には中止すべきとされている。
※ 実際に中止するかどうかの判断は主治医に従う
ビクアナイド薬(メトホルミン)
シックデイでは脱水になりやすく、脱水による乳酸アシドーシスのリスクが高いため(脱水症状が懸念される患者には禁忌)。
SGLT2阻害薬
利尿作用により脱水状態を悪化させてしまうため。
*減量または中止すべき薬
以下の経口糖尿病薬は、食事が摂れない時には減量または中止すべきとされている。
※ 実際に減量・中止するかどうかの判断は主治医に従う
SU薬・グリニド系
食事を摂れない時に通常量を服用すると低血糖のリスクが高まるため。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。