薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


臨床的イナーシャとは

 

生活習慣病領域で「臨床的イナーシャ」という言葉が使われることが多くなっている。

 

「イナーシャ(inertia)」 = 「慣性、惰性、怠惰」

 

つまり臨床的イナーシャとは、臨床的にみて必要な医療を開始しなかったり、強化をしないということ。

 

臨床的イナーシャの原因は、必ずしも患者にあるのではなく、医療従事者による怠慢や社会経済的問題で起こることも多々ある。

 

高血圧治療ガイドライン2019 (JSH2019) では、「臨床的イナーシャ」についてガイドラインとして初めて触れられており、そこでは「高血圧であるにもかかわらず治療を開始しない、または、ガイドラインで示されている降圧達成目標よりも高いにもかかわらず、治療を強化せず、そのまま様子をみること」と定義されている。

また、臨床的イナーシャを放置していることで心血管疾患や腎臓病の発症に悪影響を及ぼしてており、臨床的イナーシャへの介入が今後の課題であるとしている。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。