薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


小柴胡湯による間質性肺炎

 

間質性肺炎は、肺を構成する肺胞壁や周囲に炎症が起こる病態であり、進行すると肺線維症へ移行する。薬剤性肺障害の中で最も頻度が高い。

主な症状は息切れ、空咳、発熱など。

胸部画像所見では約6割の症例において、すりガラス状の陰影が確認できる。

 

 

 

*小柴胡湯による間質性肺炎

小柴胡湯は免疫調節作用を有し、慢性肝炎などに対して使用されるが、まれに間質性肺炎を引き起こすことがある。

小柴胡湯による間質性肺炎の発生は、TNF-αやインターロイキンなどの誘導により急性炎症を引き起こすアレルギー作用が関与していると考えられている。

特にインターフェロン製剤と併用時のリスクが高く、インターフェロン製剤とは併用禁忌となっている。

 

*非特異的リスク

以下の条件では、間質性肺炎のリスクが高いことから特に注意が必要。

・60歳以上
・既存の肺疾患
・肺手術後
・呼吸機能の低下
・酸素投与
・肺への放射線照射
・腎障害

 

*他の漢方薬では?

小柴胡湯以外でも、以下の漢方薬でも起こることがある。

・半夏瀉心湯
・辛夷清肺湯
・清肺湯
・柴苓湯 など

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。