ジスチグミン(ウブレチド)やベタネコール(ベサコリン)などのコリン作動性薬には、重大な副作用としてコリン作動性クリーゼがある。
*コリン作動性クリーゼとは?
副交感神経が優位な状態が継続することで現れる症状。
初期症状としては、下痢、腹痛、嘔吐、唾液分泌過多、発汗、呼吸困難など。
重症になると、意識障害、痙攣、呼吸筋麻痺から心停止に至る。
添付文書において、“コリン作動性クリーゼの初期症状が認められた場合には服用を中止するとともに直ちに医師に連絡し、指示を仰ぐよう注意を与えること”と記載されている。
*ドネペジル・リバスチグミン・ガランタミンでは?
ドネペジル(アリセプト)やリバスチグミン(イクセロン/リバスタッチ)、ガランタミン(レミニール)などの認知症治療薬もコリンエステラーゼを阻害し、コリン作動性を有する。
そのため、これらの薬剤として下痢や嘔吐などの症状が高頻度でみられるが、ジスチグミンと比較すると、コリンエステラーゼ阻害作用が弱いため、コリン作動性クリーゼの症状も弱い。
※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。