薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


HbA1cはどこまで下げるべきか

 

HbA1c目標値を6.0未満にした厳格管理群と7.0〜7.9を目標にした標準管理群で、心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、心血管死)の発症の差はなく、一方で厳格管理群の死亡率が上昇した比較試験がある。

 

そこで、日本糖尿病学会は、2013年に成人の血糖コントロール目標を改定し、HbA1cを7%未満にすることを目標としつつ、低血糖を起こさずに血糖値をコントロールすることが重要との考えから、状況に応じて8%未満にすることも許容されるとしている。

 

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【血糖コントロール目標(高齢者以外)】

 

さらに2016年には、日本糖尿病学会と日本老年医学会が合同で「高齢者糖尿病診療ガイドライン」を作成した。

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【高齢者糖尿病の血糖コントロール目標】

 

*まとめ

一昔前は、HbA1cは低ければ低い方がいいという考え方もあったが(もちろん低血糖には注意するのは大前提)、適切なHbA1cは人それぞれであり、個々の患者の状況に合わせた目標設定が重要である。特に高齢者では要注意。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。