ビビアント(バゼドキシフェン酢酸塩)は、閉経後骨粗鬆症治療薬。
同系統の薬にエビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)がある。
*薬理作用
エビスタと同様、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)。
破骨細胞に直接作用し、骨吸収を抑制するエストロゲン様作用により閉経後の骨粗鬆症を改善する。
一方で、子宮や乳房では抗エストロゲン作用を示し、乳がんの発症リスクを抑制する。
*適応症
適応症は、以下でエビスタと同様。
閉経後骨粗鬆症
*効果
「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」での推奨グレードはエビスタと差はないが、高リスク集団において、ビビアントが非椎体骨折の発生率をプラセボに比べ50%、エビスタに比べて44%、それぞれ有意に低下させたことが確認されている。
*副作用など
・エビスタ同様、主な副作用は静脈血栓塞栓症、ほてり、下肢痙攣などで、他の副作用を含めても発症率に大差はなし。
・エビスタ同様、アリミデックス(アナストロゾール)の効果を弱めてしまう可能性あり。
・エビスタ同様、妊婦には禁忌。
*まとめ
ビビアントはエビスタに比べて、安全性は同程度で効果が高いが、経済的負担の観点からみると骨粗鬆症の治療は長期に渡ることが多いため、エビスタのジェネリックを選択するのも選択肢の一つかと。
ただ、骨折すると治療費がかさんでしまうことを踏まえた費用対効果の分析では、エビスタの薬価が半額になったと仮定しても、骨折予防効果の高いビビアントの方がトータルの費用を下げることが報告されている。
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