薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


ランタスとランタスXRの違い

 

ランタス注もランタスXR注も、持続型インスリン製剤。

ランタスXR注はランタス注の改良版で、有効成分インスリングラルギンの濃度が3倍に調整されている。

 

ランタス注:100単位/ml

ランタスXR注:300単位/mL

 

濃度を高くすることで、注入する液量が少なくなり、皮下の無結晶性の沈殿物の単位あたりの表面積が小さくなる。

その結果、溶解速度が低下し、投与部位からの吸収がより穏やかになるため、ランタス注よりもピーク値が低く、持続的で安定的な血糖降下作用を示す。

“XR”は、eXtended Relese(持続的な溶解)の略。

 

 

 

*操作などの違い

どちらもソロスターで基本的な使い方は同じだが、以下の違いに注意。

空打ち・・・ランタス注は2単位、ランタスXR注は3単位
注入後の保持時間・・・ランタス注は10秒、ランタスXR注は5秒
使用期限(開封後)・・・ランタス注は4週間、ランタスXR注は6週間

 

*切り替えについて

ランタス注 ⇒ ランタスXR注

同じ単位で切り替える。
ランタスXR注の1単位の液量は、ランタス注の1/3なので切り替え時の換算は不要。
ただし、ランタス注よりもピーク値が低下するため、切り替え時に血糖値が上昇する可能性あり。

ランタスXR注 ⇒ ランタス注

低血糖のリスクがあるため、通常は単位を下げて切り替え。米国での推奨は20%減(日本においての基準は不明確)。

 

 

※このブログの内容は、個人的に勉強した内容をまとめたものです。添付文書や治療ガイドライン等に基づいてまとめていますが、内容の正確性は保証できません。知識の向上のため、また、内容をより良いものにしていきたいと考えているため、不適切な記載等ございましたら、コメントにてご指摘お願い致します。