薬局薬剤師の勉強日誌

日々の勉強を個人的にまとめたブログです


徐脈に対するシロスタゾール処方

シロスタゾール(プレタール)には心拍数増加の副作用があり、その副作用を利用して、徐脈性不整脈の治療にシロスタゾールが用いられることがある。 *心拍数増加を引き起こすメカニズム シロスタゾールが心拍数を増加させるメカニズムは明確になっていない…

抗凝固薬の切り替え方法まとめ

抗凝固薬の服用切り替え時には、切り替えるタイミングに注意が必要。 切り替え前の薬剤の半減期や切り替え後の薬剤の効果発現までの期間などを考慮して、スケジュールを決定しなければならない。 薬剤特性として、ワーファリンは半減期と効果発現までの時間…

アスピリンジレンマは存在するか

アスピリンは低用量で抗血小板作用、高用量では解熱鎮痛作用を発揮する。 抗血小板作用を期待して低用量でアスピリンを服用してる患者に、鎮痛薬として高用量のアスピリンを追加服用すると、抗血小板作用が消失する可能性があると考えられている。 これをア…

ワーファリンの利点

ワーファリンは、現在使用されている抗凝固薬の中で最も古いが、新しい直接経口抗凝固薬(DOAC)が次々と登場してからも広く処方されている。 その理由としては、ワーファリンにしかない以下の利点があるため。 *ワーファリンの利点 ・半減期が長いため、反…

ジピリダモールの作用について

ジピリダモール(ペルサンチン)には、抗血小板作用の他に、冠動脈拡張作用と尿タンパク減少作用がある。 また、腎機能を改善する可能性も報告されており、 尿タンパクを伴うIgA腎症、糖尿病性腎症、多発性嚢胞腎の治療に推奨されている。 *尿タンパク減少…

ワーファリン服用中の抗菌薬投与

抗菌薬を服用すると、腸内のビタミンK産生菌が減少し、ワーファリンの効果が増強されると考えられる。 実際に、ワーファリン服用中の患者が抗菌薬を傾向服用すると、PTーINRが5.0以上に上昇するリスクは、平均で2.46倍になったとの報告がある。 中でもニュー…