骨粗鬆症の診断には、骨密度のYAM(Young Adult Mean)値との比較が用いられる。
YAM値とは、若年成人(20〜44歳)の平均値のこと。若年成人平均値を100%として、現在の骨密度が何%かを算出する。
骨密度(BMD)=単位面積あたりの骨量(g/㎠)
【YAM値と診断基準】
YAM:80%以上・・・正常
YAM:70〜80%・・・骨量減少
YAM:70%未満・・・骨粗鬆症
*骨量の検査方法
骨量は、主に以下の4つの方法で測定される。
骨量の測定は、原則として腰椎骨で測定するが、高齢や脊椎変形などで腰椎骨密度の測定が適当でないと判断される場合には、大腿骨頸部骨で測定することとされている。
しかし、これらが困難な場合には、橈骨や掌の骨、踵の骨での測定も可。
【二重X線吸収法(DXA法)】
エネルギー量の異なる2種類のX線を用いる測定法。
全身のほぼ全ての骨を測定することができる。
他の方法よりも精度が高い。
【Microdensitometry法(MD法)】
X線で、掌の骨とアルミニウム板を同時に撮影し、骨とアルミニウムの濃淡を比べることによって骨量を算出する。
簡易に測定できるため、診療所などで普及している。
【定量的CT測定法(QCT)】
CTを用いて骨量を算出する方法。3次元的に骨量を測定出来る。
DXA法よりも被曝がやや多い。
【定量的超音波法(QUS法)】
骨に超音波を当て、骨内で超音波が伝わる速度を測定し、骨密度を算出する方法。
かかとや脛の骨に対して行われる。X線を使用していないため、被曝の心配がなく、妊婦に対しても測定できる。
骨量そのものを測定していないため精度が低く、診断には用いられない。
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